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バット木粉入りクッキー 南砺のエスオースポーツ試作
 
2021年11月17日 南砺市 地域・社会






 南砺市開発(福光)の木製バット製造会社、エスオースポーツ工業(大内弘社長)が、作業時に出る削りくずを有効活用したクッキーを作った。まだ試作段階だが、「バットクッキー」としてプロ野球の球場での販売を夢見る。北海道日本ハムファイターズの南砺後援会長を務める田中幹夫市長も「売り込みます。まずはビッグボス新庄さんへ」とツイッターで応援宣言した。

 同社は、年間1万本のバットを製造する。大量の削りくずは焼却し、灰を焼き物のうわぐすりの材料として業者に譲っていた。

 クッキーにするアイデアが生まれたのは1年前、同社の職人、中塚陸歩さん(31)が、アオダモが薬用植物であることを知ったのがきっかけ。同じバット材のメープルは樹液からシロップが作られるため、「両方ともクッキーの材料になるのではないか」と考えた。

 食品工場に依頼し、粉末状にした削りくずをクッキー生地に混ぜ、アオダモとメープルの2種類を作ってもらった。最初の試作では粉の量が多すぎて苦みが出たため、量を減らしたところ、おいしく仕上がった。口の中で、ほのかな木の香りが広がり、試食した工場見学者も味に太鼓判を押した。

 手応えを得た大内社長は、今後の販売戦略を日本ハム南砺後援会長の田中市長に相談。同社が北海道産アオダモを使っている縁もあり、後押しを約束してくれた。

 大内社長は「持続可能な開発目標(SDGs)を推進する南砺市らしいクッキーができた。福光地域がバットの町だとPRする材料にもしていきたい」と話している。

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