南砺市の福光美術館で、版画家・棟方志功の生誕120年を記念した企画展が開かれている。
「棟方志功生誕120年・にぼさつしゃかじゅうだいでしへの道」と題した今回の企画展では、棟方が旧福光に疎開する以前の昭和10年から15年にかけて制作した10連作、173点を展示している。
会期初日の開会式で田中南砺市長は「普段は決して目にする事が出来ない作品が揃っています。素晴らしい展示を沢山の人にみてもらいたい」とあいさつした。
この日行われたギャラリートークでは、棟方研究家の石井頼子さんが「文学と宗教をテーマに、福光でさらに成長する棟方の骨格をなす意欲作が集められています。」と話し、題材を模様化し白と黒の対比をより活かすスタイルを確立させた『ばんだふ』、棟方版画の最初の頂点とされる屏風作品『にぼさつしゃかじゅうだいでし』や裏彩色を初めて取り入れた『かんのんきょうまんだら』など、それぞれの作品を分かり易く解説した。
企画展「棟方志功生誕120年にぼさつしゃかじゅうだいでしへの道」は、10月16日、月曜日まで福光美術館で開かれている。
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