南砺市特産の干し柿で昔ながらのハサ掛け、「柿ハサ」の風景を再現するプロジェクトが始動した。
「柿ハサ」は、木材と藁などでつるし台を作り、そこに柿を吊るして、天日干しにする。
この干柿ハサ掛けプロジェクトは、伝統的な干し柿作りと、昔ながらの風景を守ろうと去年秋に南砺市が企画し、クラウドファンディングなどで整備費を募っていた。
今年は、南砺市田中の龍瀧一憲さんから、柿ハサの材料となる藁約50束と、「オオダレ」7束の寄付を受け、10月に柿ハサを作ることになった。
それにさきがけ、9月1日に、柿ハサを設置する造園業者と市の担当者が龍瀧さん宅を訪れ、納屋に保管されていた藁とオオダレを造園業者のトラックに積み込む作業を行った。
藁とオオダレは龍瀧さんの祖父が、農作業で困らないようにと取っておいたものだが、機械化が進み、使われることなく納屋に保管されていた。
龍瀧さんは「祖父の気持ちを汲んで処分できなかった。市のために活用してもらえるのはありがたい」と話していた。
南砺市では、市のクリエータープラザ隣接地に10月中に柿ハサを建設する予定にしていて提供を受けた藁は、屋根の材料として使い、オオダレは日よけとして使用することにしている。
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