となみ野ストーリー 第15回.ふうせんのひも?「南砺スーパー農道」
●スーパー農道とは? 砺波市五郎丸から砺波平野の中央部を通って南砺市城端地域へ至る道路として、「南砺スーパー農道」が走っています。スーパー農道とは一体どんな道路のことをいうのでしょうか? 昭和44年、農林省(現在の農林水産省)内にあったかんがい排水課内に、農道整備班が設置されました。ある時、初代農道班長が飛行機で静岡県のみかん畑を眺める機会を持ちました。この時、彼はそれぞれの地区に対して、個別に道を作るのではなく、環状線型の一大幹線農道を作るべきだと感じました。 この提案に対して道路行政を担う建設省(現在の国土交通省)は、「道路行政の一元化が乱れる」として猛反対しました。しかし農業を隆盛させるためには農道の整備が不可欠であるという強い信念から、農林省の担当者は建設省に対して懇切丁寧に説明し、ようやく理解を得られるまでになりました。
●上空からは「ふうせんのひも」に見える? さてこの「南砺スーパー農道」は、砺波市五郎丸から現在南砺市の旧福野町・旧福光町・旧城端町・旧井口村と環状で結び、旧福野町の八塚に到る道路です。道路の管理については、県道と供用されている区間は富山県、それ以外の部分については、当該市町村が請け負うこととなりました。例えば砺波市内の走行区間については、砺波市が管理しているのです。そして南砺市の八塚交差点で、再び南砺スーパー農道にぶつかります。 これを地図でたどると南砺市八塚から砺波平野を一周していることがわかります。この区間がちょうど風船のように円で結ばれ、八塚から砺波市五郎丸までの区間が風船のひものように見えます。 こうしたことから、南砺スーパー農道の建設計画は、別名「ふうせんのひも」計画と呼ばれていたのです。
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TSTのそばを走る「南砺スーパー農道」。つい最近まで「農耕車優先」という看板が多く見られました。
TSTのそばを走る「南砺スーパー農道」。つい最近まで「農耕車優先」という看板が多く見られました。
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