南砺市の井波別院瑞泉寺で、文化財を活用した地域活性化をテーマに３人が議論を交わす鼎談（ていだん）が開かれた。

井波別院瑞泉寺 未来継承鼎談は、地域住民に瑞泉寺への関心を深めてもらい、活力と魅力ある「ふるさとづくり」に繋げようと、伝統行事「太子伝会」に合わせて企画され。

会場の瑞泉寺本堂には、地元住民や関係者らおよそ６０人が訪れた。

登壇者は、南砺市文化財保護審議会会長の長谷川 総一郎さんと、金沢工業大学教授の山崎 幹泰さん、南砺市井波地域づくり協議会会長の三谷 直樹さんの３人。

３人は「文化財を活用した地域の活性化とふるさとづくり、どうする、瑞泉寺の未来」と題して様々な意見を交わした。

その中で、「瑞泉寺は、知れば知るほどさらに深い魅力がわいてくる場所。何度訪れてもその奥深さを楽しめる」「井波彫刻、瑞泉寺に限らず、この町にはまだまだ魅力あるものがたくさんある。今一度『原点回帰』を軸に、地域の宝を見出したい」など、歴史背景の掘り起こしの継続、さらなる情報の発信の必要性が語られた。

また、鼎談のあとには、日没を待って瑞泉寺の本堂や太子堂、山門をライトアップし、建物の随所に施された彫刻を見る「ナイトミュージアム」が実施された。

来場者は、ライトアップする事で、陰影が強調され、精細な彫刻技法がより強調され浮かび上がることに驚き、古から伝わる匠の技を再認識しているようだった。