五箇山麦屋まつりは２４日、最終日を迎え、南砺市下梨（平）の地主神社で舞台競演などが行われた。締めくくりの総踊りには大勢の来場者も加わり、心行くまで麦屋節を堪能した。

　舞台競演では、白川郷民謡保存会（岐阜県）、利賀村むぎや節保存会、越中五箇山小谷麦屋節保存会が順に出演し、それぞれ唄や踊りを披露した。最後は、下梨発祥の麦屋節を継承する越中五箇山麦屋節保存会が登場。「早麦屋」や「四ツ竹節」などを繰り広げ、観客を魅了した。

　来場者が自由に参加できる総踊りでは、越中五箇山麦屋節保存会が奏でる哀愁を帯びた調べに誘われ、大勢の人が踊りの輪に入った。会員らと一緒に笠踊りや手踊りを楽しんだ。

　地元の小学生や民謡会による舞台もあった。五箇山麦屋まつりは北日本新聞社共催。


　■片町さん（飛騨）最優秀賞　笠踊りコンクール
　五箇山麦屋まつりの笠踊りコンクールが２４日、地主神社であり、最優秀賞・北日本新聞社賞に飛騨市古川町金森町、片町勝朗さん（７３）が選ばれた。

　県内外から１７人が出場。同まつり実行委員会の辻清市郎実行委員長と近藤隆志同副実行委員長、越中五箇山麦屋節保存会の辻四郎会長が、足さばきや笠さばき、目線、姿勢の４項目を中心に審査した。辻会長が講評を述べた。

　片町さんは笠踊りに魅了され、１５年ほど前から毎年祭りを訪れている。コンクールには６回目の出場で、最優秀賞は５回目となった。「出場は今回で最後にするつもりだが、元気な限りは祭りに来たい」と笑顔を見せた。

　直前に行われた講習会に参加した出場者も精いっぱい踊り、会場からは「頑張れー」「良かったぞ」などと温かい声援が送られていた。コンクールは北日本新聞社共催。

　▽優秀賞・北日本新聞社賞＝松本憲明（愛知県常滑市）▽特別賞＝北川さちよ（金沢市）▽奨励賞＝塩井芳範（射水市）