第17回 火伏せ石(3/3話)
大人 「こわい火事だったな」、「町がほとんど焼けてしまった」、 「ああ…火は消えたが、私たちの住む家はなくなってしまったよ」、 「これから、どこに住めばいいのかな」、 「それにお米の蔵が全部やけて食べる米もなくなってしまったよ」、 「大事な塩もなくなった」、 「本当に困ったな。私たちはあしたから何を食べればいいのだろうか」、 「こんなおそろしい火事は、もうこりごりだ」、 「おーいみんな、この火の消えた一番最後の所に石がたっているぞ。これから 火事が起きないように、この石をおまつりしたらどうだろう」、 「そうだそうだ、石をたてておいのりをしよう」
こうして町の人たちは、この火事の消えた所に石をおいて、こんなおそろしい火事が二度と起こらないように、おまいりすることにしました。それが西町にある「火伏せ石」です。町の人たちはこの石をおまつりし、花や水をあげておまいりしてきました。 しかし、おいのりをしたにもかかわらず、200年たった昭和54年4月11日に、また大きな火事が起こりました。今度は、前と違う所が焼けましたが、なんと不思議…その時の火事は、この「火伏せ石」の所で消えたのです。 町の人たちは、とても驚き、この石を火を消して下さる神様の石として、神社を建て今でも大事にしておまいりを続けています。 −おしまい−
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「そうだそうだ、石をたてておいのりをしよう」
「そうだそうだ、石をたてておいのりをしよう」
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